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サンウッド旧ニュース4

● 新校舎で児童不調

調布市 (2003.1.24 朝日) ヘッドライン

シックハウスと謝罪

東京都調布市の市立調和小学校(山崎敏雄校長、児童410人)の新校舎で昨年9月 の開校直前、シックハウス症候群の原因物質とされるトルエンやホルムアルデヒドが基 準値を上回って検出され、体の不調を訴える児童が相次いでいたことがわかった。調布 市教委は23日、「シックハウスの可能性が極めて高い」と発表、教育長が保護者に謝 罪した。現在、体調不良や健康不安を訴える児童8人が、転校したり一時的に近くの学 校に通ったりしている。
調査は、NPO法人「シックハウスを考える会」(事務局・大阪府)に市教委が依頼 。皮膚科医の笹川征雄副理事長がこの日、「開校時、トルエンは基準値の4~10倍。 ホルムアルデヒドも高く、子どもたちは1カ月間化学物質にさらされていた。わかった 時点で登校を中止すべきだった」と発表した。ただ、数値は一部を除いて下がっており 、今後については「影響は少ない」とした。
市教委によると、開校前の測定(8月17日)で、トルエンは、国の基準値(0.0 7ppm)に対して最高で1.04ppmとなるなど16カ所中、教室内など11カ所 で基準値を超えた。ホルムアルデヒドも6カ所で基準値以上だった。
笹川さんは「特に過敏でなく、普通の人でも影響を受ける状況だった。基準値は健康 な成人向けで、児童の2割がシックハウスの影響を強く受けたと考えられる」と述べた。

● 放散量を段階表示へ

経産省 (2003.1.22 朝日) ヘッドライン

シックハウス原因物質に星印

建築材料に含まれる化学物質がめまいや頭痛を引き起こす「シックハウス症候群」対 策として、経済産業省は3月から、室内に拡散する原因物質の量を星印の数で表示する 。建材に新しい日本工業規格(JIS)を制定するもので、対象は内装材や断熱材、接 着剤など45種類。家を建てる時の参考にしてもらうほか、メーカーにも影響の少ない 建材の開発を促す。
建材が放散するホルムアルデヒドやトルエン、キシレンなどの揮発性有機化合物の量 を測定し、商品ごとに3クラスに分類する。最も放散量が少ない最高ランクの星四つは 使用面積に制限がないが、星三つ、星二つと放散量が増えるごとに使用制限が厳しくな る。
現在も、ホルムアルデヒドの放散量についてはJISと農林水産省の規格があるが、 表示記号が違うため分かりづらいとの声が出ていた。農水省も同じ星印の区分を導入す るという。

● 発がん危険度高い

環境省 (2003.1.21 共同/読売) ヘッドライン

共同

環境省は21日、大気や水などに存在する化学物質による人体 への影響を調べるリスク評価で、住宅建材の防腐剤や接着剤に使わ れるホルムアルデヒドは「発がん性の危険度が高い可能性がある」 と発表した。
人が住宅街などの空気を70年間吸い続けた場合、10万人に18 人が同物質のためがんを患う可能性があると評価。世界保健機関( WHO)が国に対策を求める一般的基準(10万人に1人)を、大幅 に上回っている。
ホルムアルデヒドは、新築や改築した住宅に住む人が体調不良に なるシックハウス症候群の原因物質として知られている。同省は人 体への影響をさらに調べ、2003年度以降、環境基準を設ける方 向で検討する。
環境省はリスク評価で、02年1月から発がん性が指摘される6 つの物質を調査。
ホルムアルデヒドのほか防水シートなどに使われる塩化ビニルモ ノマーを「危険度が高い可能性がある」と判断。樹脂の原料となる エピクロロヒドリンは「危険度はより低いが関連情報の収集が必要 」とし、エチレンオキシドなど3物質は、評価方法の確立が不十分 などの理由で「リスク判定できない」とした。  読売 中央環境審議会の化学物質評価専門委員会は21日、新築住宅でせきや眼痛を起こ す「シックハウス症候群」の原因物質とされる「ホルムアルデヒド」など2種類の化 学物質が、身近な生活の中で発がん作用を持つ危険性(リスク)が高いと判断。詳し い評価を始めることを決めた。有害性が確定した段階で、環境基準の新設や排出企業 へ徹底管理を要請するなどの対策に乗り出す。
化学物質の有害性は、<1>それぞれの物質の毒性<2>物質が環境中にどの程度 存在するか<3>生活の中でどの程度摂取する可能性があるか――などをを総合的に 評価して決める。
同委員会は計99種類の化学物質を対象に、国内二百数十か所で測定した環境中の 濃度などに基づいて、人間と動植物へのリスクを評価した。
人間の発がん性については、計25種類の物質を調査した結果、住宅建材の接着剤 や塗料に使われているホルムアルデヒドと、食品包装材などに使われ、国内の地下水 からも高い濃度で検出されている「塩化ビニルモノマー」に、発がんのリスクがある とした。
これとは別に、82種類について動植物へのリスクを調べた結果、うち22種類の 化合物に動植物を殺したり、繁殖を阻害する恐れがあることが判明した。ただし人間 に対する明らかな毒性は見出せなかった。環境省は近く調査結果を報告書にして公表 する。

● 建材用化学物質にJIS

経産省 (2003.1.20 共同) ヘッドライン

シックハウス症候群対策

経済産業省は20日、住宅建材に使用される化学物質で吐き気な どの健康被害を引き起こすシックハウス症候群の対策として、建材 に使う揮発性有機化学物質の許容基準を示したJIS(日本工業規 格)を制定したと発表した。
建材に使用される化学物質を規制する昨年7月の建築基準法改正 を受けた措置。3月には、内装材や塗料、接着剤など45の建材関 連品に対してもJISで基準を示す。 同省は昨年7月に、ごみの焼却灰を主原料とする「エコセメント」 についてJISを制定。環境関連のJISの整備を強化している。

● シックハウス、もっと強い規制が必要だ

毎日社説 (2003.1.19 毎日) ヘッドライン

ホルムアルデヒドとクロルピリホスだけ

せっかく手に入れたマイホームで、家族に健康被害が出たのでは、生活設計が暗転し てしまう。これは深刻な問題だ。
住宅建材が発散する化学物質が原因で発症するシックハウス症候群の初の法規制とし て、建築基準法が改正され、その施行令が昨年12月に閣議決定された。改正建築基準 法は7月に施行される。
シックハウス症候群は、かゆみやめまい、頭痛、皮膚病など症状がさまざまだ。どの 物質にどう影響を受けるか個人差も大きい。
発症の詳しいメカニズムはまだ解明されていないが、原因は建材に含まれる揮発性の 化学物質だという。そうした症状を訴える人は95年ごろから急増している。10人に 1人が発症するとの指摘もある。社会問題と言っていい。
厚生労働省は、室内の空気を汚染する化学物質に関し、人体に影響を及ぼす濃度の上 限値の指針を設定している。これまでにホルムアルデヒド、トルエン、キシレン、エチ ルベンゼン、クロルピリホスなど13種の指針を決めた。
これを受けて化学物質の使用を規制するため建築基準法が改正されたが、規制を受け るのは合板や壁紙などに含まれるホルムアルデヒドとシロアリ駆除剤のクロルピリホス だけだ。
2種のうちクロルピリホスは全面使用禁止となるが、ホルムアルデヒドは、それを発 散する建材の面積制限をする措置にとどまる。ほかに、一定の条件を満たす機械換気設 備を基本的に設置するよう義務付けるだけだ。
人体に影響を与える化学物質が13種もあるというのに、2種の規制だけで果たして 実際に効果があるのかどうか。
国土交通省は、トルエン、キシレンなどは建材のほか、家具や家庭用品などにも使用 され、発散量と室内濃度の関係が明らかになっていないため、規制段階の具体的な基準 の設定が困難だという。
法規制の面で技術的に難しい面があることはわかるが、何とも心もとない対応である 。今回、規制を見送った化学物質がより多く利用される恐れはないのか。こんな危惧( きぐ)も抱かざるを得ない。
健康に配慮した住宅建設に力を入れるメーカーも増えている。問題は、化学物質を発 散する建材を使わず天然建材を使用すると、建築費が高くつくことだ。
住宅品質確保促進法では化学物質の表示を義務付けているが、その有害性が十分に消 費者に伝わっているかも疑問が残る。
最近は「シックスクール」や「シックビル」という言葉も使われる。排ガスや化粧品 など微量の化学物質に反応する化学物質過敏症の患者も増えている。
まずはシックハウス症候群のメカニズムの解明が急務だが、公共施設での有害化学物 質の濃度測定や相談窓口の充実など、行政が率先して取り組むべき課題も多い。
今回の建築基準法改正は、問題解決に向けたささやかな一歩である。消費者の立場に たったより強い規制が必要だ。やるべきことはまだまだたくさんある。

● ビル衛生管理法規則改正

厚労省 (2003.1.19 毎日) ヘッドライン

殺虫剤を過剰散布

「ねずみ、昆虫の防除を6カ月以内ごとに1回、定期的に行わなければならない」と いうビル衛生管理法の施行規則が誤解され、オフィスやデパートのビル管理者らが殺虫 剤などを半年ごとに過剰に散布してきたとして、厚生労働省は規則を改正した。防除が 薬の散布と安易に受け止められてきたためで、「大掃除を6カ月以内ごとに行う」など と改め、4月1日から施行する。ビルでの殺虫剤散布をめぐってはシックハウス症候群 などの健康被害も発生し、患者団体などが見直しを求めていた。
厚労省の建築物衛生管理検討会によると、不特定多数の人が集まるビルが規則の対象 。防除についての明確な基準が定められていなかったため、ほとんどのビル管理業者や 防除業者は、ねずみや昆虫の発生がゼロになることを求め、半年に1回、殺そ剤や殺虫 剤をまかなければならないと誤って解釈してきたという。
検討会は報告書の中で、こうした解釈に基づき行き過ぎた散布が行われていると認定 し、「昆虫などがゼロになることを追求することは適当ではなく、生息調査を重視して 必要に応じて防除すべきだ」と指摘した。新しい施行規則は「大掃除」のほか「6カ月 以内ごとに1回調査し、必要な措置を講じる」と定めた。
殺虫剤や農薬などの化学物質はシックハウス症候群の原因物質とされ、過剰に浴びる と、微量でも体調が崩れる化学物質過敏症(CS)になる。00年5月には、北海道静 内町の特別養護老人ホームで有機リン系農薬など殺虫剤3種類がまかれ、入所者と職員 計45人が食欲減退や発熱、ぜんそくなどシックハウス症候群に似た症状になり、9人 が入院した。このケースをきっかけに市民団体が「殺虫剤などがビルなどに野放しでま かれ、生活環境に悪影響を与えている」と厚労省に規則改正を訴えていた。

● 化学物質過敏症成人患者70万人

国立公衆衛生院 (2003.1.12 毎日) ヘッドライン

成人の0.74%

国立公衆衛生院(現・国立保健医療科学院)が、シックハウス症候群の重症例である CS(化学物質過敏症)について、米国の一般的な判断基準となっている問診票を使っ て日本国内の成人に調査した結果、0.74%がCSの可能性が高いことが分かった。 日本の一般市民を対象としたCSの広範な調査は初めて。調査を担当した元国立公衆衛 生院労働衛生学部長の内山巌雄・京都大大学院教授(環境保健学)は「CS患者の疑い のある人が、成人だけで全国に約70万人は存在すると推計され、対策が急がれる」と 話している。 
調査結果は、シックハウス症候群をテーマに11日まで東京都港区で開催された国際 会議で発表された。
CSは建材や農薬などに含まれる化学物質が原因で起こるとされる。いったん発症す ると、極めて微量の化学物質を浴びただけで体調が悪化するため、通勤や通学などの外 出が困難になる。 香水、ワックス、たばこの煙、インキ、消臭剤などごく微量の化学物質でも体調を崩す 場合がある。
調査の問診票は、湾岸戦争(91年)帰還兵士の調査など米国で広く使われており、 国際的に信頼度が高い。「殺虫剤、除草剤にどの程度反応するか」「ペンキ、シンナー にどの程度反応するか」など計30の質問があり、回答を集計して一定以上の点数があ る場合、CSの可能性が高いと判定される。
国立公衆衛生院の調査は00年7月、無作為で選んだ全国の成人4000人を対象に 面接方式で実施し、2851人(71.3%)から回答があった。その結果、CSの可 能性の高い人は21人(回答者の0.74%)だった。
柳沢幸雄・東京大大学院教授(室内環境学)によれば、未成年まで考慮すると、100万 人近くがCSである可能性を示す調査結果だ。自覚症状がなかったり、誤った診断をさ れているCS患者が多数潜在していると思われる。

● シックハウス建材、規制へ

国交省 (2003.1.9 NHK) ヘッドライン

ことし7月から規制

住宅の建材に含まれる化学物質で起きるとされる、いわゆるシックハウス症候群を防ぐ ため、化学物質を発散させる建材の使用がことし7月から規制されることになった。
シックハウス症候群は住宅の建材などに含まれる化学物質が室内に発散して、目やの どの痛みなどの健康障害を起こすとされる。 国土交通省は被害を防ぐため建築基準法を改正して合板の接着剤などに使われるホル ムアルデヒドと、シロアリの防止のために使われるクロルピリホスを発生させる建材に ついて、ことしの7月1日から規制することを決めた。
このうちクロルピリホスについては柱や壁など住宅の主要な構造部分に使用するのを 禁止し、ホルムアルデヒドは合板などに使用できる面積を制限するとともに、換気設備 の設置を義務付けている。 クロルピリホスは去年4月から業界団体が使用を自粛しているが、ホルムアルデヒ ドについては7月からの規制を前に被害を与える恐れのある建材が出回る可能性もある ため、国土交通省は消費者に対して法律の基準を満たす材料を選ぶよう情報提供してい きたいとしている。

● 東スリーエス「大賞」受賞

東北ニュービジネス協議会 (2003.1.8 共同) ヘッドライン

シックハウス症候群の原因物質を低減

東北6県の企業経営者でつくる東北ニュービジネス協議会は8日、 先進的な事業で業績を残した社に毎年贈られ る「東北ニュービジネス大賞」などの受賞6社を発表した。
大賞は、シックハウス症候群の原因物質を低減したフローリング 用コーティング剤を開発した東スリーエス(仙台市)。またリサイ クル材を活用した道路の遮音壁を製品化した東北エコ・リサイクル 工業(福島県大玉村)と、牛を自然に近い環境で飼育して牛乳を直 販する中洞牧場(岩手県田老町)がアントレプレナー(起業家)大 賞に選ばれた。
このほか、奨励賞に書き換え可能な感熱紙を商品化した東北アン リツ(福島県郡山市)と、飲食店に省エネ重視の空調設備を提案、 販売している日和電気(仙台市)、特別賞にシックハウス対応型空 気清浄機を開発したアンデス電気(青森県八戸市)が選ばれた。 表彰式は24日に仙台市で行われる。

● 揮発性有機化合物とは

厚労省 (2003.1.5 共同) ヘッドライン

400マイクログラム

揮発性有機化合物(VOC) 常温で揮発する数百種類の有機化 合物の総称。塗料や接着剤に含まれるホルムアルデヒドやトルエン 、キシレンなどがある。高濃度だと自律神経異常、頭痛、めまい、 吐き気などの症状を引き起こすことがあり、シックハウスの原因と されている。厚生労働省は室内空気について13種類の物質の濃度 指針値を決め、VOCの総量の暫定目標値としては空気1立方メー トル当たり400マイクログラムと定めた。